28
たいていの人々の犯している大きな誤りは、わたしとわたしの弟子たちが何処か遠く離れた処に寄留していて、あなたたちをそこに入居させてやると称している何処かの団体から旅券を入手してあなたたちが其処へ到着するときまで待っている、と思っていることである。
29
特定の場所というものはないのである。ある意識の状態があるのみである。しかもわたしたちは今あなたたちと偕にある。この事をあなたたちが悟れば悟ほど、わたしたちはあなたたちの生活の中に入っていってあなたたちを援助することができるのである。
30
神意識とは一体自分にとって何を意味するのかを、今、考えてみるがよい。それはわたしの中にあるのと全く同様にあなたたちの中にある意識なのである。意識に違いはない。ただ違うのは、自覚、すなわち意識の悟りの程度である。
31
神の意識は部分々々に分裂しているのではない。従って自分はこの一部であるとかあの一部を形成しているなどと云えるものではない。神は一箇の完全なる全体であり、全体として神御自身を表現している。あなたたちは神の中に生き、動き、存在を保っているのであり、神はあなたたちの中に生きているのである。この事をあなたたち自身の意識によって自覚するがよい。そうすればあなたたちの意識は一切を支配する力となる。
32
未だ嘗て熱心な祈りが無視されたことはない。神はあなたたちが求める前にあなたたちの必要とするものを知り給う。
33
神は愛である。故に愛に満ちた心情を以て神を敬まわねばならぬ。息子がパンを求めるのに石を与え、魚を欲しがるのに蛇を与える者がいるであろうか。
34
真の愛については何も解っていないあなたたちでさえ、自分の子どもたちに対する物の与え方を知っているとするならば、真の愛そのものである神は御自分に求める人々に対していかに遥かにより多くの善き物与えられることであろう。
35
人々のなかには、祈る時神は遥か遠くにましますと思う者もいる。わたしはあなたたちに云うーー自分の密室に入り、扉を閉じ、そこで密かに祈るがよい。あなたたちの父なる神は密かに聞き給い、あからさまに酬い給うからである。
36
その意味するところは明らかである。あなたたち自身の秘められた室に全能者はまします。全能者は遥か遠くにましますのではなく、あなたたちのうちなる実在の生ける顕れであり、あなたたちの実在、あなたたちの真我である。
37
このことを知った上で魂の静けき極みにおいて秘所かに熱禱すれば、全宇宙が動き出し、あなたたちの求めるものをつくり出し、顕し出すのである。
38
まことの祈りはすべて瞬時に叶えられるものである。あなたたちの祈りもまた一瞬にして叶えられる時が来るであろう。あなたたちは祈りを実修しなければならぬ。心を平和にし、ひそかに祈ることを実修しなければならぬ。受けたりと信じたとき得るのである。
39
わたしたちみんな、あなたもわたしもそしてわたしたちと偕にある他の人達もみな一つに結びついた大いなる無限の全一体であり、何の隔てもない。ただ愛のみの一家族であると悟ることは尊い。
40
このことは始めのうちは悟れないかも知れない。しかし真理のみ霊に自分自身を開きゆくにつれて、常にあなたたちと偕にある「慰め主」があなたたちにすべてを啓示するであろう。『吾は慰め主なり』。『吾は生命なり』。
41
わたしは生命である。わたしを信ずる者は死ぬことがない、たとえ死んでも生きる、なぜならばわたしはあなたたちの裡なる生命であるからである。わたしを信ずる者は永遠の生命を得る、故に死は存在しない、わたしは常にあなたたちの中に生きているからである。
42
それはすべての人々の中にあるみ霊と全く同じものである。太洋の一滴は全太洋と全く同じ性質を有(も)つ。わたしは到る処にいる。
43
悟りと愛とによってあなたたちはすべての魂に宿る神我の中に入るのである。なぜならば、『わたし』は常にその中にいるからである。
44
『わたしは常に主をわたしの前に立てた、なぜなら主は常にわたしの右手に在(い)まし、そこよりわたしが移らされることはないからである』と、あなたたちに語ったことをあなたたちは聞いたことがある。
45
神と人とが一体であることを本当に学びとることの何と遅いことか。あなたたちは自分を制約しているものを捨て去ることを恐れている。
まるで子供のようにあなたたちは自分の玩具、自分の壁、仕切、教会、礼拝堂〔キリスト教〕、会堂〔ユダヤ教〕、寺院〔回教〕にしがみついている。
ああ、あなたたち一同をわたしの翼のもとに引き寄せて、すべてのものの中にある共通の一なる生命を見せてあげることが出来たらと、どんなにわたしは思うことか。
マクドナルド・ベイン
奇跡の言葉にあっとうされる。
蒼氓。
参考。
それ仏法遥かに非ず。心中にして即ち近し。真如外に非ず。身を棄てていずくにか求めん。
0:33秒
それ仏法遥かに非ず。心中にして即ち近し。真如外に非ず。身を棄てていずくにか求めん。
参考、
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