(四)地上人の心と霊肉関係
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脳と本能
さて肉体の”脳”ですが、これは霊の心の意識(霊的意識)に対する受信機であると同時に、肉体に対してはコントローラの働きをしています。脳から発生する”本能”によって、肉体の維持存続がはかられます。肉体維持のために必要な欲求は、本能から発します。食欲・排泄欲・生存欲・種族維持欲・性欲・母性本能などによって、地上の動物はその種を維持存続させているのです。
このように、私たちの肉体生命は、脳から発生する本能の欲求によって維持されるようになっています。本能はどこまでも、その個体の維持をはかるという目的を持ち、その個体の維持のためにのみ働きます。それゆえ本能は、常に”自分自身のため”という方向性、自分中心の方向性を取るようになります。
こうした本能は動物にもあり、それが人間と動物の共通部分となっています。動物には、人間のような「霊の心」も「霊的意識」もなく、肉体本能だけがあります。したがって、もし人間が「霊的意識」を全く持つことができなかったり、それを感じ取ったとしても無視して肉体本能の命ずるままに生活するなら、霊的要素のない動物と同じ状態になってしまいます。まさに本能的人間・動物的人間になり、霊的存在とはいえなくなってしまいます。
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