神の創造目的と環境
霊界の構造（スエーデンボルグ）
霊界にはたくさん階層があり、生活環境も多々備えられているが、どこで生活するかは「自分」が自由に決めることができるらしいです。丁度、この世界でも、大人になればある程度、どこに住み、どういう人や環境、社会の中で生活するかを、自分で選択できるように。ただ、霊界では、この世界と比べて、より永遠性のあるもの、より本質的なものに左右されるようです。
すなわち、この世界では、実際に生活環境を選択する際に、物質的な要件によってかなり左右されます。一方霊界では、物質的に制限されることはないけれども、実際には、本質的な自分というか、「自分の内面的な姿」に適した環境を選択することになるようです。
この、「自分の内面的な姿」は、基本的に、この世で「どのような内面性をもって生きたか」ということできまってくるものですから、その意味で、霊界と地上界とは深く関連性があることになります。
従って、この世で他の人を愛し、他の人の役にたつ生活を行うよう努めることによって、死後も、高級な霊界において、他の人を愛し、他の人の役にたつことによる大きな喜びを得ながら生活できるということがいえると思われます。
なお、霊界においても、結婚生活が実在し、幸福な生活の源である点も重要ポイントと考えられます。
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参考 「スウェーデンボルグの死後世界（ブルース・ヘンダーソン著、たま書房出版）」より、
P．６２「あなたは最初に、死後、自分がこの世と同じくらいリアルな世界にいるのに気がつきます。しかし、そこの多くのものは見たことも聞いたことも、想像したことすらないものです。」
P．６３「あなたは幼児のときから一生の終わりまでのすべての記憶をやはり保持しています。この記憶は霊的生活にはいってゆくと次第に消えてゆきますが、新しくこの世界と結び付き始めるときには重要なものです。あなたの記憶は、心の同じ者同士がまとまって生活するときの基礎となるものです。」
P．６５「R.W．エマソンは『人が１日中考えているもの、それがその人である』といいました。スウェーデンボルグはあなたが考えたもの、愛したものがあなたを導き、あなたを作り上げると立証しています。」
P．９５「スウェーデンボルグの描く天界は、この世で私たちが『天の』と呼ぶ状況とそれほど異なったものではありません。なぜ天界はそうなのでしょうか？あなたの愛があなたを天界へと導くなら、そこは見知らぬ外国ではなく、故郷のように思え、故郷のように見えてきます。スウェーデンボルグは『そこには、雲、雨、風があり、引力やまたその他の力が働いていて、見たところ自然界のものと同じである。緑の芝地、楽園、花園や野原や休閑地、山や渓流、それに海岸すらある』と述べています。」
P．１１５「この人たちが学んだ教訓は、天界に気晴らしや特別な催し物があるにしても、天界はまず第一に役立ちの国である、ということです。これは、天界を永遠の憩いの場所と見なすようなうよくある考えからすると思いもかけないものです。けれども、他人を愛し、行いによってその愛を表すことのほうが、たんに自分のためだけの甘えた怠けよりも、明らかに天界のものです。」
P．１３０「結婚する者たちは、互いに見つめ合い『私はあなたを永遠に愛します』と言います。それから結ばれ、『死ぬまで一緒』です。愛が年々増し加わってゆく限り、いつまでも一緒にいたいという永遠への思いもまた増し加わってゆきます。スウェーデンボルグは、この夢は本当のものであると保証しています。本当に愛し合う者たちは、一緒に永遠に暮らすだけではなく、彼らの愛愛がさらに深まりもっと親密になり、私たちが想像する以上に献身的で幸福なものになります。」「スウェーデンボルグは、天界の結婚は実在するだけでなく、この世で私たちが知ることのできるものより、さらに祝福にあふれた完全な結婚であることを示しています。」
P．１３１「彼はわたしたちに希望以上のものを与えてくれます。男と女は、死後もやはり今まで以上に－姓の区別のなくなった霊ではなく－男と女です。それぞれの天使は完全につり合った結婚相手と、二人の間の永遠に続く愛を見出します。これは完璧な調和、心と体の完全な交わり、本当の一体感をもたらす愛です。この愛を伴った性的関係は私たちがこの世で近づくことのできるどんなものよりも歓喜あふれるものです。
その極致は神との完全な一体感です。」
