大勢の人が真の実在であり全ての根源であるところの霊性に全く気づかぬまま生きております。
こうして生きているのは霊的存在だからこそであること、それが肉体を道具として生きて生いるのだということが理解いできないのです。
人間には霊がある、あるいは魂があると信じている人でも、実在は肉体があって霊はその付属物であるかのように理解している人がいます。本当は霊が主体であり肉体が従属物なのです。つまり真のあなたは霊なのです。生命そのものであり、神聖を有し、永遠なる存在なのです。
肉体は霊がその機能を行使できるように出来上がっております。その形体としての存在はほんの一時的なものです。用事が済めば崩壊してしまいます。が、その誕生の時に宿った霊、これが大事なのです。その辺の理解ができた時こそあなたの内部の神性が目を覚ましことになります。肉体的束縛を突き破ったのです。魂の芽が出はじめたのです。
ようやく暗闇の世界から光明の世界へと出てきたのです。あとは、あなたの手入れ次第で美しさと豊かさを増していくことになります。
そうなった時こそ地上生活ほんらいの目的である霊と肉との調和的生活が始まるのです。
霊性を一切行使することなく生活している人間は、あたかも、目、耳、あるいは口の不自由な人のように、霊的に障害のある人と言えます。
霊性に気づいた人は真に目覚めた人です。神性が目を覚ましたのです。それは、その人が人生から皮相的なものではなく霊という実在と結びついた豊かさを摂取できる発達段階に到達したことの指標でもあります。
霊の宝は地上のいかなる宝よりも遥かに偉大であり、遥かに美しく、遥かに光沢があります。
物的なものが全て色褪せ、錆つき、朽ち果てたあとも、いつまでも存在し続けます。
魂が目を覚ますと、その奥に秘められたその驚異的な威力を認識するようになります。それはこの宇宙で最も強力なエネルギーの一つなのです。その時から霊界の援助と指導とインスピレーションと知恵を授かる通路が開けます。これは単に地上で血縁関係にあった霊の接近を可能にさせるだけでなく、血縁関係はまるで無くても、それ以上に重要な霊的関係によって結ばれた霊との関係を緊密にします。その存在を認識しただけ一層深くあなたの生活に関わり合い、援助の手を差し延べます。
シルバーバーチの霊訓(一)
一章 あなたとは何か p33~p35
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