真理との邂逅 高級霊のメッセージ   

 「わたしは生命である」神の生命がわたしの中で生き給うが故にわたしは生きている。生命は神であり神は生命である。 心身の神癒 第6話6 *****あらゆることのうち最も重大なのは、神のみが生きてい給うのであり、その神が今の今御自身を顕現しつつあるのを認めることである。私の中に常に留まっておられるのは父であり、父が父御自身の業をしていらっしゃるのである。

宮沢賢治と山崎弁栄

 

宮沢賢治(1896-1933)と山崎弁栄(1859-1920)  

 

 

 賢治大正11年自費出版の本の「春と修羅」の「原体剣舞連(はらだいけんばいれん)」(剣使用の民族舞踊、先祖の霊を鎮める念仏踊り)の詩ですが、本では「青らみわたるシ(か)影(う) 気(き)をふかみ」と空を歌っています。この詩は、合唱曲化されたり、よく朗読されています。

この「シ(か)影(う) 気(き)」は、最近の出版では、広々と澄み渡った大気の意味の「灝気(こうき)」として印刷されています。「シ(か)影(う)」という漢字はどんな大きな漢字辞典にもありません。どこから来たかというと

 

大正9年に亡くなられた山崎弁栄が、その主著『如来光明礼拝儀』の「至心に感謝す」にある

「明(あけ)き光と清きシ(え)影(い) 気(き)と新しき糧(かて)とに依(より)て・・・感謝し奉(たてま)つる」

の中の「シ(え)影(い) 気(き)」という言葉を見て賢治は着目して使用されたと思われます。

 

なぜなら、仏教に感心のある賢治が、山崎弁栄上人が開かれた別時念仏会に参加されたと聞いているからと、その『如来光明礼拝儀』は非売限定印刷品でその会で参加者に配布していたからです。

 

その「シ(え)影(い) 気(き)」どんな意味でしょうか?

 

その意味は物質面では、水と光を含んだ大気で、精神面でせい霊が含まれる歴史的に今までにない大変素晴らしい語です。

 

熟した漢字文化の最先端に生まれた創作新語です。それは、弁栄上人が約百年前創作したものなので漢字辞書には載っていません。賢治は「えいき」でなく「かうき」とルビをつけかえています。なぜ素晴らしい語なのでしょうか?

 

それは、「シ(え)影(い) 気(き)」の漢字二語を三語の漢字に置き換えると「水、光、気」となります。①「サンズイ偏」が水や水気を ②「影」が弁栄上人の道詠によく

見られる朝日影や月かげのように影が光や光明=智恵の光=悟りを意味し、

 

③「気」は「空気、呼吸、精神、勢力、感応するもの」を意味します。

感応するものとは霊のつく言葉で、例えば、抱えきれぬ程の大樹の精霊、神の聖霊、仏や宇宙の大霊です。これら三語一体の漢字が意味する所は、

 

次のように物質面と精神面の両方相互一体に含まれています。

物質面では「シ(え)影(い) 気(き)」は、地球の「大気」を示しています。36億年前シアノバクテリアが酸素を作り始めて以来31億年かかって今のような

 

大気組織となりました。以来動物が生まれて酸素を取り入れ、体内の糖と化学反応させて筋肉を動かし、脳を活動させました。人は酸素が無ければ

数分も生きられない重要な物質です。

 

更に大気は、害となる宇宙の宇宙線や寒熱から守る宇宙服の役目を果たします。更に、音を伝え、言葉を伝え、それで思想や音楽を伝え、文明を育てる役割もして来ました。 

 

大気は,大地の水気から雲を運び、雲が雨を、雨が水をもたらし、あらゆる生き物と私達を育てます。そして、私達に美しい景色や神々しい夕日や朝日を見させてくれます。

 

そうして、「シ(え)影(い) 気(き)」の「水、光、気」の三つの相乗効果は、真善美の内の美の世界を生みます。それも極美にも到達します。  

例えば、夜、大の向こうに月のが湖面に宿り、さざなみに反射してキラキラ面が輝く情景(物質面)です。これを弁栄上人が

 

さざなみにすがたはちじにくだけても 月の光のうつらぬはなし (*念覚支)」(*最も高い悟りの七段階目の名称)

 

と歌いその精神面が表わされています。この場合の「さざ波」がよく変わる人の心を、「月」が神仏を、その「光」が、神仏の智恵、慈悲や真善美の真理の悟りを表わします。悟りで真理を得れば、

 

善の行動も自ずから発生します。結局、変化する人の心の波に私達の理想である神仏のスピリットの光がうつり、人の心が神仏化し、真善美の悟りに輝いているという高い精神面を歌っています。これが

「シ(え)影(い) 気(き)」の精神面の一例です。

 

また二例目は、漆黒の早朝、が徐々にあかね色に変わり、気ある森林や海に香り立つ朝の清らかな大の向こうに神々しく朝日のがさす場面、そこを

 

「我がみ仏の慈悲の面(おも) 朝日のかげ()に映ろいて 照るみ姿をおもほえば 霊感極まりなかりけり」(弁栄上人)と詠っています。

 

荘厳な「朝日」は、み仏を、「かげ」は、光を、「霊感」は、朝日に感応する人の精神で「シ(え)影(い) 気(き)」の気を表しています。このお歌は朝日の太陽にみ仏様の慈悲あふれるお顔を心眼で見ているお歌です。



仏様のイメージ、写仏

山崎弁栄上人90回忌の時『ひかり』誌3月号に私が「空気の役目と世界遺産」で記載したように、31億年かかって今のような大気組織となりました。大気の中のCO2が僅か0.007%増加しただけで

 

地球の気候が崩壊すると言います。そして、美しく穏やかな景色が失われ、多くの生物の死が発生します。36億年かけて作られた世界遺産である大気、調和が保たれた清く美しい地球の大気を決して

 

人間が壊してはなりません。その大気を含んだ「シ(え)影(い) 気(き)」の言葉は、スピリチュアリティーと真善美の精神を育む素晴らしい言葉ですので、物心両面で生かしてほしいものです。

 

 

 

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山崎弁栄弥陀合一の念仏 / 佐々木 有一【著】 - 紀伊國屋書店 ... 

                   

                                                                            

             

 

                                                                                           

                                                                                    

                                            

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