われわれメンバーにとってはシルバーバーチは同席しているメンバーとまったく変わらない実在の人物である。
彼が常に訴えるのは理性であり、行いの試金石は動機であり、望みとしているのは自分を役立てることのみである。
慈悲の心と思いやりと理解力に溢れるシルバーバーチは決して人を諌めることはしない、しばしば非難の矛先を組織へ向けることはあっても、決して個人へは向けない。
援助の要請も絶対に断らない。自分が役に立つ可能性があればいかなる労苦もいとわず、いかに難しい説明も試みてくれる。
初めて出席した招待者が礼を述べると、シルバーバーチはきまって、
礼は神に述べなさいと言う。
そして〝私は一介の僕に過ぎず、
礼を述べていただくわけにはまいりません。
すべては神へ捧げるべきです〟と述べる。
と言うのも、シルバーバーチの主張するところによれば、
かつての使者によってもたらされたメッセージがその使者を崇める者たちによって影が薄くなってしまっている。
したがって我々がシルバーバーチに感謝するようになれば、それは何時かはシルバーバーチという使者を崇めてメッセージは二の次となり、ついには本来の使者を台無しにしてしまいかねないというのである。
その本来の使命は各自が自分の力で神との直接の繋がりを待つべきであり
神保者(※)は無用であることを教えることにある。
(※キリスト教で説くイエスのように神との仲立ちをする者───訳者)
シルバーバーチ霊訓(5)まえがき (編者)
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