101
このことには何の神秘めかしさもない。これまでに神を見た者は誰一人としていないのであるが、父のみ胸の中にいる神(が自分の父なること)を言明してきた。
102
この言葉を理解しない人達は戸迷いを感じるが、あなたたちは、父御自身が御自分肖である神我という子を生み給うたのであることを認識するにつれ、また神我が自分自身を知るにつれて、父の栄光と力と栄智と愛とをすべて開顕するようになる。
103
これがあなたたちの裡なる、豊かに満てる、栄光輝く生命であり、この生命によってあなたたちの魂と肉体とは充ち満ちていなければならないのである。
104
わたしは外なる神から生命を引き出したのではない。なぜなら、わたしは自分がすべての魂の中に生き給う神の久遠なる分霊であることを知っているからである。
105
わたしの言葉の意味は、あなたたち自身の外からではなく裡からのみ認め知ることができる。
106
わたしがこのような話し方をするのもその為である。従ってあなたたちはあなたたち自身の内部においてわたしの言葉の意味を実感するようになる。あなたたちはわたしの話を説明することはできない、なぜなら真理を説明することはできないからである。
107
或る人々は、「あの人は何の話をしたのか」「どんな話し方をしたのか」と聞くであろう。しかし、わたしの話した事柄やわたしの話し方をあなたたちは説明できるであろうか。真理を説明しうるであろうか。そもそも説明しうるものは真理ではないのである。
あなたたちがわたしの話しを傾聴する者にだけ真理は啓示されいうるのである。あなたたちはわたしを実感し、わたしを知るであろう、『わたしは真理である』からである。
傾聴=
(耳を傾けて)熱心にきくこと。
心身の神癒 : 主、再び語り給う
M.マグドナルド・ベイン著 ; 仲里誠吉訳
霞ケ関書房, 1972