私どもが教えんとしていること、
駆使しうるかぎりの力を駆使して示さんとしていることは、この宇宙が霊的法則によって支配された広大な世界であること、
そしてその法則は、人間みずから見えることより見えないことを望み、聞こえることより聞こえないことを望み、物が言えることよりも言えないことを望み、常識より愚昧を好み、知識より無知を好むことさえなければ、決して恩恵をもたらさずにはおかないということです。
知っているということと、それを応用することとは別問題です。
知識は実生活に活用しなくてはなりません。
死を悼むということは霊的知識が実際に適用されていないことを意味します。
地上生活を地上生活だけの特殊なものとして区切って考える習癖を改めなくてはなりません。
つまり一方に物質の世界だけに起きる特殊な出来ごとがあり、他方にそれとはまったく異質の、霊的な世界だけの出来ごとがあって、その二つの世界の間に水も漏らさぬ仕切りがあるかのように考えるその習癖から卒業しなくてはいけません。
あなた方は今そのままの状態ですでに立派に霊的な存在です。
死んでから霊的になるのではありません。
違うのは、より霊的になるという程度の差だけであって、本質的に少しも変わりません。
『シルバー・バーチの霊訓(3)』(近藤千雄訳)
潮文社、