21
この事が認識されるということは、あらゆる処で活動している或る智慧が存在しているということであって、この智慧は、この智慧に気付く意識を通してそれ自身を表現する。気付き方が大きければ大きいほど智慧の顕現れもまたそれだけ大きい。
22
この智慧は能動的であって決して受動的ではない。それは常にみ霊の望むものを外部に描き出している、あなたたちの中に神我が宿っておられ、それが唯一の裡なる創造力だからである。
23
あなたたちのあらゆる不幸の根は、自分が真理、即、生命とは別の存在であるという考え方の中にある。だからこそわたしは、「わたしは生命である」と云ったのである。「父とわたしとは一体である。」
24
あなたたちは真理を見ることはできない。しかし、真理自体はあなたたちの裡なる天国よりあなたたちの中において展開する。
25
これがニセモノの教師に対するあなたたちの守護役である。裡なるみ霊を案内者とせよ。その為に、わたしはあなたたちの裡にある天国を啓示しようとしてやって来たのである。
26
神の分霊が自分の中に宿ってい給うことを把握し始めると、神を外に求めることはしなくなる。あなたたちは、既に内在の、神の分霊(キリスト)に気付いた人々のもとに導かれ示されて、彼らを理解するようになるであろう。あなたたちの為にわたしがのこした足跡に従うことによって、あなたたちは神我(キリスト)、すなわちイエスを通して語り給うたその神我を見い出すであろう。
27
あなたたちみんなの間に完全な和合があれば、あなたたちは世のため、そして又世に住む人のために大いなる大いなることをする事ができる、わたしがその中にいるからである。
28
神の分霊は中から語る時は外なるものは沈黙していなければならない。内からの感官は、真我にとっては外なるものに反応する。外部から吼えるようにしてやって来る雑音に内なる神我の意識が影響を受けてはならない。
29
真理の解釈を誤ると意識は惑乱する。しかし神我こそが至高のすべてであるという真理を知り始めると、身内に或る静けさが生まれ(それにつれて)外なるものもまた静まる。わたしの平安をわたしはあなたたちにもたらす。
30
あなたたちは自分の魂の中にわたしの平安を感ずることができる。では、わたしやあなたたちの許に常に留まってい給うのは父であることを把握したう上で、そのすべての力と栄光とを以て神我に語らしめるがよい。わたしを通してあなたたちに語っておられるのが神我(キリスト)である。
心身の神癒 : 主、再び語り給う
M.マグドナルド・ベイン著 ; 仲里誠吉訳
霞ケ関書房, 1972