第1話
32
あなたたちの感官に支配された心は真理像、すなわち本来神性なるものは又完全無欠であるとの真理像を、これまで兎角曇らし或は蔽うてきたものである。
33
しかし今やあなたたちは至高者の秘所にあり、至高者はあなたたちの目よりすべての涙をぬぐい去り給うであろう。その故に、もはや死はなく、何らの苦しみもないであろう、これらのものは過ぎ逝くからである。
34
「わたしはアルファにしてオメガ(2)始めにして終わりである、わたしは渇く者に生ける水の泉を惜しみなく与える。
わたし自らが始めにして終わりである。
わたしはもろもろの予言者が語った者であり、あなたたち一人々々の中に在る神我である。
わたしたちの間には何らの分離はないのである。
しかるにあなたたちはわたしを
あなたたちの届かない遥か彼方に祭り上げてしまった。
心身の神癒 : 主、再び語り給う
M.マグドナルド・ベイン著 ; 仲里誠吉訳
霞ケ関書房, 1972
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参考、
感官の意味は感覚器官のこと。
兎角=とかく
(2)ギリシャ語アルファベットの始めと終わりとの文字。転じて物事の始まりと終わり(時によっては全(すべ)て)の意に転用。