従来の宗教の「人生観」・「価値観」
人生観に最も大きな影響を及ぼすものは、何と言っても宗教です。宗教を信じてる人間は、人生に関するすべての事柄を宗教の教えを中心として考えを判断します。多くの宗教では、死後の霊魂の存在を説き、地上人生が全てではないとしています。この世(地上世界)で物欲に駆られて悪事を働いたり他人を苦しめたりすると、あの世(死後の世界)でそれが罰として返ってきて苦しむことになると教えてきました。反対に、この世で他人を助けたり物欲にとらわれない人生を送れば、死後は幸福になれるとしてきました。大半の宗教では、物欲に翻弄された生き方は良しとせず、「物質的価値観」を否定してきたのです。
しかし、現実には、唯物的価値観に染まることなく人生を送っているのは、出家者や修道者などごくわずかな人間しかいません。理屈の上では物欲にとらわれてはいけないことを知りつつも、現実には信者の多くはこの世の人間と何も変わらない”物欲追求”の人生を送っています。それどころか、率先して宗教的生き方を示さなければならない宗教組織自体が、醜い物欲を露わにして”金銭追求”に奔走しているのが実態です。
大半の宗教では、表向きは「物欲を否定して人助けのために歩まなければならない」と言いますが。実際には自分たちの宗教組織の権力の拡大を常に最優先してきました。
宗教の建て前(教え)と現実の間には、大きなギャップがあるのです。その最大の原因は、「死後の世界(霊界)についての正しい霊的知識がない」という点にあります。
死後の世界がどのような所なのか、その実情が分からなかったために地上での生き方を霊的観点から考えることができませんでした。「霊的無知」ゆえに「物質的価値観」に流されるようになり、物欲追求への傾斜を押しとどめることができなかつたのです。
*****************************************************************************************************